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1:まとめさん2015/06/14(日)02:53:13 ID:6o5
書き溜めはしてある。
8年前の、夏休みの時の話です。
2:まとめさん2015/06/14(日)02:54:42 ID:6o5
小6の時、俺は夜更かしを覚えて夜中の2時くらいまでポケモンとかしてた。
その頃にプレイしてたFFとかのゲームの影響で、なんかセンチメンタルな思想にふけることが多くなり、小学生ながら「夜明けとか見てみたいな」って思い、翌日に早速決行することに。
3:まとめさん2015/06/14(日)02:55:13 ID:6o5
あ、文才はないので勘弁してください
4:まとめさん2015/06/14(日)02:55:24 ID:NFB
期待
6:まとめさん2015/06/14(日)02:56:19 ID:6o5
夜更かし自己ベストが夜中の2時半くらいまでで、日が昇る4時とかまで起きれたことはなかったけど、ひたすらゴウカザルのレベル上げをすることにより時間を忘れなんとか3時半までは起きていられた。
自分の家は少し特殊で、自分の部屋から裏庭に出れて、さらにその裏庭にある低いフェンスを越えれば、ちょっとした森に入れる構造だった。
7:まとめさん2015/06/14(日)02:56:57 ID:6o5
その森はそんなに深いわけでもなく、
近所の子供の遊び場みたいなもんで地元の子供ならみんな頭に地図が入ってた。
半分夢うつつになりながらも、音を立てないようにして裏庭へ出てじっと夜明けを待つことにした。
8:まとめさん2015/06/14(日)02:57:44 ID:6o5
辺りもまだ暗く、森からお化けが出てきそうでかなりビビってる俺。
ゲーム脳って怖いね、こんなビビってる状況で、小6の俺はある妄想をした。
その時俺は、昔兄貴がプレイしてたキングダムハーツ2のことを思い出していた。
9:まとめさん2015/06/14(日)02:59:26 ID:6o5
そのゲームには、主人公が街中にあるレンガの塀にできた穴から森へ入ると
そこにはハートレスという化け物がいて、奥へ進むと古びた洋館があり、
そこに白髪の美少女がいるという展開があった。
10:まとめさん2015/06/14(日)03:00:09 ID:6o5
特に夜明け云々とは関係ないが、不思議な雰囲気にある今なら
何かが起きるかもしれない、と小学生特有の好奇心が起動し森へ入ってみる事にした。
13:まとめさん2015/06/14(日)03:01:00 ID:6o5
フェンスを越えて森へ入った瞬間、湧き上がる恐怖。
今すぐにでも引き返したいところだが、後ろを向いた瞬間ハートレスに殺される気がした。
内心半べそをかきながら、仕方がなく奥へ奥へと進んでいった。
もうこの時点で自分の中には、当初の夜明けを見るというセンチメンタルな目的は消え、好奇心に化けた恐怖心のみが残っていた。
14:まとめさん2015/06/14(日)03:01:32 ID:6o5
さっき説明した通り、この森は余り深くない。
なので俺はとりあえず前へ進みまくり、森から出て恐怖心を消そうと思っていた。
子供の歩くスピードなら、2、3分で出られるくらいの広さのこの森。
ところが、いくら歩いても歩いても、出口が見えてこない。
15:まとめさん2015/06/14(日)03:02:09 ID:6o5
最初はパニックで気づかなかったが、少し落ち着きを取り戻して
冷静になりやっと、「なにかおかしい」と気付いた。
2、3分なんてもんじゃない程の時間、俺は歩いていた。
体感で、10分から15分くらい。
16:まとめさん2015/06/14(日)03:02:52 ID:6o5
徹夜明けで歩き続けさすがに疲れたので、太い木の根に座った。
一体何がどうなっているのか、もしかしたらこれは夢なのか?
頭を抱え、ただひたすら時が経つのを待った。
バカな事に、俺はそのまま、疲れて森で寝てしまった。
17:まとめさん2015/06/14(日)03:03:46 ID:6o5
そして、目がさめると、恐ろしい事が起きていた。
自分はぐっすり、いつもと変わらない時間寝たはずなのに、
辺りは先ほど眠った時から全く日が昇っていなかった。
仮に、自分が30分ほどの浅い眠りについていたとしても、森へ入ったのは3時半。
そこから歩いた時間も含め、数十分はたっているはずなので、
少しは明るくなっていないとおかしいのだ。
18:まとめさん2015/06/14(日)03:04:40 ID:6o5
もう一つ仮に、長時間眠っていたとしても、家から突然自分がいなくなれば
家族は探し出そうとするはずだし、すぐ裏の森は最初に探しに来るはずだ。
それも、本来は子供だけで遊びに来るような狭いこの森、
探し出せないとは到底思えなかった。
19:まとめさん2015/06/14(日)03:05:20 ID:6o5
恐ろしくてたまらなくなり、ついに大声で泣きだす俺。訳が分からなさすぎてもうヤバかった。
すると、急に後ろから誰かに抱きしめられた。
21:まとめさん2015/06/14(日)03:06:05 ID:6o5
ちなみに、ここから記憶が曖昧。推測も入ってるけど大体は当たってると思う。
25:まとめさん2015/06/14(日)03:07:28 ID:6o5
心臓が止まりそうになるほどビビって、森に響くほどの大声が出た。
「静かにして」
か細く、低い少女の声だった。
「静かにしないと、いなくなっちゃうよ」
29:まとめさん2015/06/14(日)03:10:24 ID:6o5
いなくなる?俺が?この少女が?
どちらにせよ、俺はさらに混乱し、また大声を出しそうになった。
その時、少女は俺の体を自分の方に向け、少女にしては大きく白い手で俺の口を塞いだ。
32:まとめさん2015/06/14(日)03:11:06 ID:6o5
少女の顔は、まさに「幸薄」という単語を顔で表したようなものだった。
髪型は黒のショートで、多分白いワンピースを着てた(泥で汚れてて元の色が分かりづらい)多分、中学一年生?くらいの身長だった(気がする)
正直、この少女の顔を俺ははっきりと覚えていない。それくらい、幸薄く、悪く言えば印象に残らない顔だった。
34:まとめさん2015/06/14(日)03:11:57 ID:6o5
「静かにしてって、聞こえなかったの。それとも言葉がわからない?もう学校はなくなったの?」
言葉がわからない?わかるよ。学校なんてあるにきまってんじゃん。と言いたかったが、残念ながら俺の口は塞がれてて、少女に返事をすることはできなかった。
35:まとめさん2015/06/14(日)03:12:39 ID:6o5
「ねぇ、―/.,@&-(聞き取れない)から来たの?あの家ではまだミーカーファクォが自衛(自営?)してるの?」
なに言ってる、もしかして、俺死ぬのかな?
少女の意味不明な言動は俺の不安を無視して続く。
36:まとめさん2015/06/14(日)03:13:24 ID:6o5
「ねぇ、なんで寝たの、ピニンは樹脂(重視?)なの?」
少女の俺の口を塞ぎ手の力はどんどん強くなっていく。
俺はたまらず、手で木をペチペチと叩いた。そうすると、ようやく少女は手を離した。
37:まとめさん2015/06/14(日)03:14:29 ID:6o5
「ねぇ、鼓膜破らないように話して、君はミーカーファクォの―&-@:・,(聞き取れない)なの?ねぇ、言葉、分かってよ…」
少女が泣き出した。
今思えば、泣きたいのはこっちだって状況だが、
おれはそんなことより「女子を泣かせてしまった」ということに焦って、
必死に少女を「大丈夫、分かんないけど、大丈夫」となだめた。
38:まとめさん2015/06/14(日)03:15:31 ID:6o5
「君、喋れるの、空気で喋るんじゃなくて、口で喋るの?ふぅん、そう…」
さっきまで泣いていたのが嘘かのように、彼女は急に淡々と語り始めた。
「ねぇ、帰りたいの?センターキーにねじこめばいいじゃん、口で喋れるんでしょ」
相変わらず何を言ってるのかは分からなかったが(ってか俺が思い出せない部分もある)、
話をわかったふりをして、「わかんない、君が僕を返して」と少女に言った。
39:まとめさん2015/06/14(日)03:16:14 ID:6o5
わかったふりして分かんないって意味わかんないと思うけど、察してくれ
41:まとめさん2015/06/14(日)03:17:16 ID:6o5
すると少女は急に目をカッと見開き、
謎の呪文?を唱え始めた。
だが、俺は急に家へテレポーティングされた訳でもなく、
また少女も火の玉を放つ訳でもなかった。
42:まとめさん2015/06/14(日)03:18:03 ID:6o5
俺が「????」としていると、少女は俺のポケットを弄り始めた。
少女が俺のポケットから手を抜き出すと、彼女の右手人差し指には指輪が付いていた。
(サイズは少女の指にピッタリで、厚みは1cmくらい?」
よくみると、小さな目玉が5つ?ついていて、それぞれギョロギョロ動いていた。
43:まとめさん2015/06/14(日)03:18:48 ID:6o5
そして少女は人差し指で口を突いてきた。
するとどういう訳か、声が出せなくなってしまった。というか、口を溶接で閉じられたといった感じ。
「ねぇ、空気で喋って、ジエイの巫女様(神様?)ならできるでしょ」
口が開いてるのに喋れるか!!と突っ込みたかったが、そのための口もなく、そのまま沈黙が続いた。
46:まとめさん2015/06/14(日)03:20:09 ID:6o5
>>43
口が開いてる → 口が開かない
44:まとめさん2015/06/14(日)03:19:50 ID:6o5
すると少女は耳を疑うようなことを言った。
「空気で喋れるのね、君、学校行ってたんだね。わかるよ。」
は?いやいや、自分は空気で喋ってなんかいないし、そもそもどうやるかも分からない。
45:まとめさん2015/06/14(日)03:20:07 ID:Et1
日は登ったんか?
47:まとめさん2015/06/14(日)03:20:43 ID:6o5
>>45
このやり取りもあっというまだから、多分、登ってない、かな??
49:まとめさん2015/06/14(日)03:21:21 ID:6o5
「ねぇ、帰りたいならさ、池作るから、入ってよ。帰れるから。」
急に俺を帰らせてくれる方向に話を持っていく少女。
少女は人差し指で地面を突き出した。それも凄い勢いで。
折れるんじゃないか、と思っていたが、それどころか地面の土の汚れも付いておらず、きれいな状態で少女の指は地面から出てきた。
少女が作った穴は、どんどん大きくなり、大人10人は泳ぎ回れそうな池が出来上がった。
50:まとめさん2015/06/14(日)03:22:10 ID:6o5
「じゃ、ばいばい」
少女がそういうと、自分の頭が勝手に池めがけて倒れていった。
51:まとめさん2015/06/14(日)03:22:45 ID:6o5
目がさめると、俺は自分のベッドの上にいた。
外は朝。デジタル時計の日付は昨日より1日進んでいた。
この時、昨夜からの記憶が抜けていて、かなりポカンとした感じで起きたのを覚えてる。
52:まとめさん2015/06/14(日)03:23:22 ID:6o5
昼になってポケモンを起動すると、なぜかレベルが上がりまくっているゴウカザル。
多分、半分寝ながらやったんだろうなぁ…と気にしていなかった。
俺は、完全に森での出来事を忘れてしまった。
53:まとめさん2015/06/14(日)03:24:07 ID:6o5
そして8年後。俺は実家を出て東京で働いていた。
祖父が事故にあったと母から連絡があり、休みを取り実家に帰った。
まぁ祖父については本筋には関係ないので割愛する。
帰省した日の夜。久々に自分の部屋で寝た。
でもどうも寝付けなくて、3時くらいに起きてしまった。
54:まとめさん2015/06/14(日)03:24:57 ID:6o5
椅子に座り、ボーッと裏庭を眺めた。
森の手前にあるフェンスを見つめながら、「昔はよくここから出入りしたっけなぁ」と懐かしんでいた。
55:まとめさん2015/06/14(日)03:25:40 ID:6o5
すると、頭の中でなにかが引っかかった。うまく説明できないけど、
昨日見た夢の内容を思い出せそうなむず痒い感覚に陥った。
どうしても気になるので、外に出てフェンスをまじまじと見ながら必死に思い出そうとした。
56:まとめさん2015/06/14(日)03:26:17 ID:6o5
そして思い出した。子供の頃、自分が森で遭難しかけた時のことを。

とまぁ、カッコよく書いちゃったけど、実際には、少しづつ少しづつ思い出した。
57:まとめさん2015/06/14(日)03:27:05 ID:6o5
話はここで終わり。
夢のないことを言うと、俺自身は夢だと思ってる。けど、夢にしては生々しいし、面白いからここに物語調で書き留めた。
以上。質問あったらどうぞ。
58:まとめさん2015/06/14(日)03:28:56 ID:l9g
同じ森に行ってみようぜ
59:まとめさん2015/06/14(日)03:29:28 ID:6o5
>>58
行ってみたけど、普通に出られたし、少女が作った池はなかった。
62:まとめさん2015/06/14(日)03:31:31 ID:l9g
>>59
同じ時間に行って少し寝てみれば?
66:まとめさん2015/06/14(日)03:32:54 ID:6o5
>>62
でも、少女が来なかったらって思うと怖くて入れなかったお…(´;ω;`)
すまん
60:まとめさん2015/06/14(日)03:29:51 ID:xUv
またその子に会いたい?
61:まとめさん2015/06/14(日)03:31:24 ID:6o5
>>60
うん、できるなら会いたい。
なんか、夢で出てきた人に恋しちゃって、どうしようもない感じw
63:まとめさん2015/06/14(日)03:31:36 ID:SVY
まずじいちゃんに相談だ
68:まとめさん2015/06/14(日)03:34:00 ID:6o5
>>63
じいちゃんなんか知ってたらwktkだな…。
65:まとめさん2015/06/14(日)03:32:24 ID:Et1
夜明け前の森のなかはかなり暗いのではと思うのだが
67:まとめさん2015/06/14(日)03:33:30 ID:6o5
>>65
んー、森っつーか、なんていうか、うまい具合に外が見えない量の木の集まり、みたいな?
73:まとめさん2015/06/14(日)03:36:06 ID:6o5
森の中の状況についても、質問あったらどうぞ
覚えてなかったらすまん
77:まとめさん2015/06/14(日)03:39:26 ID:6o5
今ぐらいの時間に、森に入ったんだよなぁ…
怖い…
78:まとめさん2015/06/14(日)03:40:10 ID:Ktp
季節はいつごろだったん
79:まとめさん2015/06/14(日)03:40:41 ID:6o5
>>78
あ、描いてなかったか
夏休みの時期、とだけ
80:まとめさん2015/06/14(日)03:42:39 ID:xUv
俺的イメージ
82:まとめさん2015/06/14(日)03:44:12 ID:6o5
>>80
おお…サンクス
顔はもう少し短くて、花は丸っこくて、目は小さいんだ
でも協力してくれて嬉しい。ありがとうございます
88:まとめさん2015/06/14(日)03:54:17 ID:6o5
じゃ、森に入る時は気を付けて
おやすみなさい
駄スレにお付き合いいただきありがとうございました
92:まとめさん2015/06/14(日)21:29:56 ID:6o5
いちです。進展というか、分かったことがあったので報告します。
93:まとめさん2015/06/14(日)21:31:32 ID:6o5
じいちゃんに聞いてみようぜって話がありましたが、
夢の話をしたらじいちゃんどころか、両親、おばあちゃんも「あー」みたいな反応でした
94:まとめさん2015/06/14(日)21:33:26 ID:6o5
まず俺が小6の時の話ですけど、じいちゃんとばあちゃんがフェンスが揺れる音がしたので
泥棒かと思ってじいちゃんと親父が裏庭に出たってことがあったらしいです。
95:まとめさん2015/06/14(日)21:34:35 ID:6o5
そしたら泥棒はいなく、一応裏庭と面してる俺の部屋に様子を見に行ったそう
96:まとめさん2015/06/14(日)21:36:11 ID:6o5
そしたら、俺がいなかったので騒ぎになったらしく
近所中大捜索になりかけたそう
97:まとめさん2015/06/14(日)21:37:51 ID:6o5
十数分したら俺が普通にベッドで寝てるのが見つかった
「どこ行ってたの!!」と怒鳴る母に対し、俺は「トイレ」と答えたらしい
98:まとめさん2015/06/14(日)21:39:33 ID:6o5
それで騒ぎは落ち着いたんだけど、爺ちゃんが「トイレ見たけどいなかったぞ」
と言い出し、俺が抜け出したんじゃないかとちょっと怒られた
99:まとめさん2015/06/14(日)21:39:53 ID:6o5
もちろん、俺はこのことを覚えてない
100:まとめさん2015/06/14(日)21:40:42 ID:6o5
まぁ戻ってきたからいいじゃないか、もうでちゃだめだぞってので話は終わった
101:まとめさん2015/06/14(日)21:42:09 ID:6o5
翌日、昨夜のことを全く覚えてない風の俺を見て
家族みんな「寝ぼけてたんだね」って思ったらしい
102:まとめさん2015/06/14(日)21:43:55 ID:6o5
つまり何が言いたいのかっていうと、やっぱ俺は森に入ったらしいんだ
103:まとめさん2015/06/14(日)21:45:57 ID:6o5
でも、家族はみんな「寝ぼけてたのと夢が混ざっちゃったんじゃない〜」
ってもっともらしいことを言ってたけど、あの生々しさと状況の一致具合から、俺はそうは思えなくなった
104:まとめさん2015/06/14(日)21:49:11 ID:6o5
さらにさらに、場所が同じかは分からないけど、昔森には池があったそう。
俺が生まれてくる年に、子供が落ちたら危ないってことで埋め立てられたらしい
105:まとめさん2015/06/14(日)21:50:25 ID:6o5
話は以上です。見てる人いなかったけど、まぁいいかww
106:まとめさん2015/06/14(日)22:10:15 ID:ROR

面白かった

配信元:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1434217993

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